Give me a cue
Vampire WeekendのMansard Roof
本日の1曲。
Vampire Weekend - "Mansard Roof" (2008)
ファーストカットから思いっきり、ジャン=リュック・ゴダール監督の『ウィークエンド』へのオマージュ。
こちらは『ウィークエンド』フランス版予告編。
ちなみにヴァンパイア・ウィークエンドでは、"Oxford Comma"のMVもゴダールの影響が強く、この2つのMVで私はすっかりヴァンパイア・ウィークエンドにハマりました。
Vampire Weekend - 'Oxford Comma' (2008)
ジャン=リュック・ゴダールの『中国女』
The LibertinesのTime For Heroes
今日はリバティーンズを聴けと言われた気がしたので。
The Libertines / Time For Heroes (2002)
何よりもまず、この転がるように前のめりな "Did you see the stylish kids in the riot"、そしてピートとカールがわちゃわちゃと仲睦まじいMV、さらに「野球帽をかぶったイギリス人の姿ほど悲惨な光景はない」という必殺のリリック。
フジロック2022のダイナソーJr.をライブ配信で観た
きのうのヴァンパイア・ウィークエンドに続いて、今日のダイナソーJr.もライブ配信で観ました。
所用のため、途中の40分だけなんとか観れました。視聴者は約50,000人。
まずYouTubeを開くとすぐ耳に飛び込んでくる、ファズの効きすぎたエレキギターの音。これですよこれ。
轟音、というより濁流のようなギター。
J・マスシスの後ろにはマーシャルのアンプが6台。
気のせいか、配信でも他のバンドよりギターの音が大きかった気がします。現地はきっと、ものすごい音量だったのでは。
そして、あの力が入りすぎないヴォーカル。
これです、これを聴きたかったのです。
セットリストはあまり気にしていなかったのですが、私は90年代のダイナソーJr.をよく聴いていたので、「Out There」、「Feel The Pain」、「Start Choppin'」が聴けてよかったです。キュアーの「Just Like Heaven」のカヴァーも嬉しい。
思えば10代のころ、『Where you been』、『Without A Sound』、『Hand It Over』の3枚のアルバムは本当によく聴きましたが、彼らのライブ映像は簡単に観れませんでした*1。
あれほど観たかった彼らのライブを、こんなに簡単に、しかもJ・マスシスの手元までくっきり見える高画質で観れることにすこし不思議な気持ちをおぼえつつも、とにかく観れてよかったです。
観逃した方に向けて、何か代わりになるものはないかと思い、とりあえずKEXPのライブ映像を2つ置いておきます。
Dinosaur Jr. - Just Like Heaven (Live on KEXP)
Dinosaur Jr. - Full Performance (Live on KEXP at Home)
フジロック2022のヴァンパイア・ウィークエンドをライブ配信で観た
Vampire Weekendは見逃せないのでライブ配信で観ました。視聴者は常時45000人くらい。
2013年、2018年のアクトはどちらも現地で観たので、4年ぶりです。
ざっくりメモしておきます(記憶違いなどあるかもしれません)。
ステージ上部には、4thアルバムの『Father Of The Bride』(2019)でおなじみの大きな地球儀がセット。
1曲目はその4thアルバムから「Sunflower」。中盤からごきげんなジャム・アレンジに。
2曲目は3rdアルバムから「Unbelievers」。ベースの音が大きくて気持ちいいのですが、ちょっと音のバランスがいつもと違うかも・・と思ったら現地ではPAトラブルがあったようです。
ヴォーカルのエズラ・クーニグはMCで「オチカレサマ」。
3曲目は2ndアルバムから「White Sky」。ギターの絡み方がプログレぽく聴こえる瞬間も。
機材トラブルが続いてここでいったん中断。エズラは観客に向かって「thank you for your patience、スミマセン」。
中断するほどの機材調整はフジロックでは珍しい。会場にAC/DCの「Back In Black」が流れています。
約8分間の中断ののち再開。戻ってきたエズラは「Thank you AC/DC」。これには笑いました。
4曲目は4thから「Sympathy」。ベーシストのクリス・バイオが持っていたのはウクレレベースでしょうか。
5曲目は1stアルバムから「Cape Cod Kwassa Kwassa」。初めて聴いてから15年近く経ちますが、いつ聴いても最高です。
6曲目は4thから「Bambina」で盛り上がる。
7曲目は3rdから「Step」。配信では、サビでバックに流れる"What you on about"と"Such a modest mouse"がやや聴こえづらく、しかしかえっていい余韻になっていました。
8曲目は4thから「2021」。細野晴臣をサンプリングした曲。ライブでは後半が長いジャムションに。最後にエズラは、トーキング・モジュレーターを口にくわえてワワワーとロボ声を。
9曲目も4thから「This Life」。名曲。これは苗場の夜の、山から降りてくる風を浴びながら聴きたかった。
10曲目はアコギに持ち替えて、4thからの「Harmony Hall」。CDのバージョンに比べて、オルガンなどのサウンドが分厚くていいグルーヴです。曲が終わる前、サポートギタリストが1人でギターリフを弾くときに、エズラはすでにエレキに持ち替えていました。ということは次の曲はいきなり始まるのかな・・
・・と思ったらまさにその通りで、11曲目は3rdから「Diane Young」の前のめりなサウンド。サポートギタリストとベースのクリスが向かい合っての掛けあいが楽しい。
そのスピード感を引きつぐように、12曲目は2ndからの「Cousins」。
さらに畳みかけるように13曲目は1stからの「A-Punk」。間奏ではかわいたタイコの音もくっきり聴こえます。最後の「Hey, Hey, Hey, Hey」ではドラマーのクリス・トムソンまで立ち上がる。
14曲目は4thから「Jerusalem, New York, Berlin」。曲に入る前のエズラいわく、ずいぶん久しぶりの演奏のよう。ゆっくり抒情的なこの曲でもベースの音がとても映える。後半はジャムセッションに。
エズラが「We will be right back, チョットマッテ」、と言ってアンコール前のショートブレイクへ。
数分後に再開して、15曲目は1stからの「Campus」。ベースのクリスの腕に光る汗すら見える高画質。後半はかなり崩して歌っていました。
立て続けに16曲目は、おなじく1stからの「Oxford Comma」。CDよりちょっとだけスローな演奏でしょうか。ベースのクリスの「あの」腰の動きは健在。
ラストの17曲目は、「ボブ・ディランノ ウタデス*1」との前振りから「Jokerman」のカバー。これは本当に素晴らしい歌と演奏でした。節回しからアレンジから、完璧にヴァンパイア・ウィークエンドの曲になっています。
「Jokerman dance to the nightingale tune / Bird fly high by the light of the moon」。苗場の夜も月が照らしていたのでしょうか。これも会場で夜風を浴びながら聴きたかった。
終演後には、ドラムのクリスが観客にむけてスティックを投げて終了。
1stアルバムから4thまで、バランスのいいセットリストで、メンバーが7人もいるのにすき間の多い軽やかなグルーブ。次は生で観たいです。