NHKの70年代のドキュメンタリーをもっと見たい
テレビ番組『天然素材NHK』を見ました。
かなり唐突な番組でしたが、おそらくはNHKのアーカイブスを「利活用」するチャレンジのひとつなのかと想像します。
上記のニュース記事でも「珍映像」と言われているように、今回はかなり極端に振ったセレクトでしたが、この調子で昔のドキュメンタリーもさりげなく掘り出してほしいものです。
以前に仕事で、NHKの1970年代のドキュメンタリーをいくつか見せていただく機会がありましたが、NHKは本当にすごい映像をたくさん持っています。
たとえば、NHK放送文化研究所の大髙さんが、以下の肖像権の論考の中で触れていた1975年のドキュメンタリー『越境投棄』は、70年代に東京の建設残土や廃棄物を埼玉に捨てに行く業者や、埋め立てを仕切る業者、汚いがれきの山で遊ぶ子どもたちを生々しく撮った、おそるべき一作でした。
まとまったタイトルリストが見当たらないのでやむなくWikipediaのリンクを張りますが、この『越境投棄』も名を連ねる70年代の「ドキュメンタリー」のシリーズや、
78年-84年にかけての「ルポルタージュにっぽん」は各回のタイトルだけでも面白そうです。
たしかに、いわゆる忘れられる権利やプライバシーなどに照らせば、今のお茶の間にむけて再放送しづらい点もありますが、作品によっては今回の「天然素材NHK」のやり方をふまえて、うまくさわりだけ見せる方法もあり得るのかなと。
ちなみに一部のドキュメンタリー(のさらに一部分)は、NHKアーカイブスのサイト内「NHK放送史」で見れます。