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音楽、映画、読んだ本のメモ帳です

エリック・ロメールをAmazonプライム・ビデオで

Amazonプライム・ビデオでエリック・ロメールの映画を観れることに気づいたのですが、期限が12/31までのようです。あと3日です。

 

後世への記録として書いておきますと、いま観れるのは、『レネットとミラベル/四つの冒険』*1、『緑の光線*2、『友だちの恋人』、『飛行士の妻』、『木と市長と文化会館/または七つの偶然』*3*4、『満月の夜』、『海辺のポーリーヌ*5*6*7、『パリのランデブー』、『美しき結婚』のようです。

 

 

Amazonプライム・ビデオで「ロメール」で検索した結果】

エリック・ロメール

 

 

時間がないのでどれか1本と言われると、『緑の光線』か、『海辺のポーリーヌ』でしょうか。12月にポーリーヌを観るのもすこし変な感じですが。

 

*1:『レネットとミラベル/四つの冒険』は、なんといっても第1話「青い時間」が最高です。冬の静かな朝にまたあの静けさを体験したいです。35分で観れます。

*2:緑の光線』はやはり「あの」ラストなのですが、配信だからといって飛ばしてラストだけ観るのはおすすめしません。それまでの90分があってこその、「あの」ラストです。

*3:『木と市長と文化会館/または七つの偶然』まで簡単にAmazonで観れてしまうというのもなんだか不思議な感じですね。私は大学生のころ、蓮實重彦氏の著作(たしか映画狂人シリーズのどれか)でこの作品を知り、観たかったのですが大きなTSUTAYAに行ってもソフトがなく、なかなか名画座でも出会えない中、NHKBS11でたまたま放送されてようやく観れた記憶があります。

*4:そういえば先月、国立映画アーカイブ岡田秀則氏が、港区立図書館で本作について上映解説をされたそうですが、どこかの媒体で文字起こしされたりしないのでしょうか。

*5:海辺のポーリーヌ』、Amazonプライム・ビデオに入っているのはリマスター版ではないようですが、5年ほど前にリマスター版を劇場で観たときは、当時ちょうどアーカイブに関心を持ちはじめていたこともあり、これは80年代前半のノルマンディーという街の、すぐれたアーカイブでもあると感じたことを覚えています。おなじノルマンディーの風景でも、一般の人が手持ちカメラで撮った記録映像の場合、その後にリマスターのお金は通常かけられないので、(現実に目でみるクリアな街並みではなく)古い機材の荒い画質になって人々の記憶に置き換わってしまうのですが、リマスターした映画であれば、1982年のノルマンディーに行ったかのような感覚、自分もあの海辺の道をポーリーヌたちと並んで歩いているような感覚がありました。

*6:海辺のポーリーヌ』に関して妙に印象に残っているのは、フェオドール・アトキン演じる色男の自宅のレコードの中に、なぜかフランク・ザッパキャプテン・ビーフハートの『ボンゴ・フューリー』があったことと、この男の家(ポーリーヌが寝た部屋)にはマティスの絵があったことです。本作が、この実は趣味のよい(?)色男については、たしかに(当然の報いとして)蹴り飛ばされはするものの、それ以上に特に痛い目にはあわず、基本的には器の大きな男として描かれているのに対し、パスカル・グレゴリー演じる「誠実な男」は、その器の小ささゆえに他の全員から一通りディスられているのでした。

*7:Amazonプライム・ビデオには入っていませんが、ポーリーヌ(アマンダ・ラングレ)が13年後に出演した『夏物語』もおすすめです。