small talk

音楽、映画、読んだ本のメモ帳です

『メルカトル悪人狩り』

9月に読んでからご紹介が遅れましたが、2021年のベスト・ミステリでしょう。

 

麻耶雄嵩『メルカトル悪人狩り講談社ノベルス、2021年)

 

メルカトル悪人狩り

 

シリーズ前作『メルカトルかく語りき』に続いて、ひとり未踏の地を切り拓いています*1



*1:本作を読んで最初に思い出したのは、綿矢りさ氏が『さよなら神様』に寄せた書評でした。この書評の「ひたひたと忍び寄る冷たい不協和音」、「黙々となにか不吉な事象を連ねている感じ」の2つのフレーズは、まさに麻耶ミステリの世界を的確に言い表したものです。