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音楽、映画、読んだ本のメモ帳です

『岸辺露伴は動かない』(ドラマ版)

原作ファンゆえの思い入れが邪魔して、初回放送はスルーしてしまったのですが、評判を聞いて再放送で観ました。とても巧く造られていますし、面白かったです。

 

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あの「ゴゴゴゴ」や「ドドドド」がないジョジョ、なのですが、画面の緊張感はそれを補って余りあります(演出は渡辺一貴氏)。

 

画面を意識的に造っていることは随所からわかりますが、ここでは第1話「富豪村」の対決シーンにおける、目線の高低の造り方(優勢になった者が、より高い位置から劣勢な者を見下す構図の連鎖)を指摘するにとどめましょう*1

 

他にも印象に残った点*2を挙げはじめるとキリがありませんが、1つだけ書いておきますと、やはりこの美術のクオリティは特筆すべきでしょう(担当は磯貝さやか氏)。

 

第3話のラストのセリフは、「また明日来ますからね」。ということで、続編にも期待します。

  

岸辺露伴は動かない

 

*1:原作の「富豪村」を離れたジョジョ本編からの引用として、「だが断る」はわかりやすいのですが、それだけでなく、例えばジャンケン小僧の回のセリフ、「『勝つ時』っていうのは…こんな風に相手を見下しながら『勝つ』もんだからだ」をも意識しているように思いました。

*2:例えば第3話「D.N.A.」で、本筋とは無関係に「サイコロ」を入れてくることから考えますと、第1話の山中のシーンでの蜘蛛のインサートは、やはり「あの」蜘蛛が念頭にあるのでしょう。