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音楽、映画、読んだ本のメモ帳です

『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』

新年1本目の映画はこれでした(DVDですが)。

 

『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語グレタ・ガーウィグ監督、2019年)

 

 

年末に、某映画会社のTさんから熱い推薦メールをいただいて観たのですが、予想に反して高速、高圧縮、さらに7年前と後を行き来する構成で、原作を知らない方には相当に「難しい」映画のように思いました*1

 

そのため、あらかじめ原作を読んでおくか*2、または既存の映画版(1933年のジョージ・キューカー版や、1949年のマーヴィン・ルロイ版)をご覧になっておくことをお薦めします。

 

なお、私の仕事の関係で興味深かったのは、女性作家が出版社の社長に、面と向かって印税料率の交渉をするシーン。まさか若草物語で、「net profit」のフレーズを聞くとは思いませんでした。さらにご丁寧にも、「著作権って重要そうね」というセリフまで用意されています*3


 

*1:本作では、次女がなぜ執筆するのか、隣家とはどのような関係なのか、そもそも4姉妹はどういう人物なのかといった点は、ほとんど説明のないまま進みます。

*2:あの有名な「クリストファー・コロンブス!」は、字幕ではスルーされていました。

*3:脚本では、「I see. It seems like something I would want to own, no?(わかったわ、著作権は持っておいたほうがよさそうね)」。その直前には、「著作権って何?」、「重版や続編の出版、キャラクターの使用などに関する権利だ」という要領のよい解説まであります。