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音楽、映画、読んだ本のメモ帳です

読書

幾原邦彦監督の映画体験インタビュー

『輪るピングドラム』のクラウドファンディング限定ブックレット『ペンギン1号責任編集!? 公式のうすい本』が届きました。 さっそく読んでみると、幾原監督インタビューのテーマは、「幾原監督の映画体験 幼少時~学生時代編」。 最初に出てくるのは、東映…

『大人の科学マガジン』Vol.15「大特集 まわれ!映写機」

流れでこんなのも、15年ぶりに本棚から引っ張り出してみる。 『大人の科学マガジン』Vol.15「大特集 まわれ!映写機」(学研、2007年) 「ふろくで遊びました」のコーナーには、青山真治氏が登場(公式サイトにもPDF版がアップされています)。 動くものを撮…

『STUDIO VOICE』1999年5月号 特集「映画を作る方法」フィルムメイカーズ・マニュアル!

これも20年ぶりに再読。 『STUDIO VOICE』1999年5月号 特集「映画を作る方法」フィルムメイカーズ・マニュアル!(INFAS) 「演出」の項目は、青山真治氏が担当(48-49p)。 「あなたは今、映画を作ろうと考えている。」 「だがあなたの手元にあるのは150万…

『ユリイカ』2001年2月号「特集 青山真治 進化する映画」

これも20年ぶりに読み返す。 『ユリイカ』2001年2月号「特集 青山真治 進化する映画」(青土社) とくに黒沢清氏との対談がおもしろい。気の置けないやりとりから、いきなりスリリングに切り込んでいく。 例えば、『EUREKA』の長さを考える以下のくだり(88-…

『青山真治と阿部和重と中原昌也のシネコン!』

17年ぶりに再読。 『青山真治と阿部和重と中原昌也のシネコン!』(2004年、リトル・モア) むかし読んだときは、青山氏がブライアン・デ・パルマの撮影技術、たとえば『殺しのドレス』のタクシーのシーン(139p)や、『キャリー』の紐を目で追うシーン(140p…

大和田俊之『アメリカ音楽の新しい地図』

「星野源のおんがくこうろん」で思い出したのですが、昨年末に出たこちらを、仕事の合間に少しずつ読んでいます。 大和田俊之『アメリカ音楽の新しい地図』(筑摩書房、2021年) まず真っ先にBTSの章を読んで、次にシルク・ソニックを聴きながらブルーノ・マ…

『スマホで見る阪神淡路大震災 災害映像がつむぐ未来への教訓』

1月17日ということで*1、この本をお薦めします。 木戸崇之、朝日放送テレビ『スマホで見る阪神淡路大震災 災害映像がつむぐ未来への教訓』(西日本出版社、2020年) 「スマホで見る」にもかかわらず、ここで書籍をお薦めするのはなぜか、ということで、この…

『米澤穂信と古典部』

『米澤屋書店』を読まれた方にはこちらもおすすめです。 『米澤穂信と古典部』(角川書店、2017年) 一見すると、『氷菓』からはじまる〈古典部〉シリーズのファンブックですが、実はブックガイドとしても楽しめます。 例えば、「米澤穂信のマイルストーン」…

『米澤屋書店』

年末年始はこれを読んでいました。 米澤穂信『米澤屋書店』(文藝春秋、2021年) 冒頭エッセイのタイトルからして、「ご挨拶より本の話をしませんか」というわけで、読書エッセイ集の本書では、約700の作品*1がぎっしり紹介されています。 米澤氏が「うん。…

『新本格ミステリを識るための100冊 』

これも9月ころに読んで、ブログに書きそびれていました。 佳多山大地『新本格ミステリを識るための100冊 令和のためのミステリブックガイド』(星海社新書、2021年) 個人的にとくに面白かったのは、第8章「一発当てて名を刻む」。 本書でリストアップされた…

『メルカトル悪人狩り』

9月に読んでからご紹介が遅れましたが、2021年のベスト・ミステリでしょう。 麻耶雄嵩『メルカトル悪人狩り』(講談社ノベルス、2021年) シリーズ前作『メルカトルかく語りき』に続いて、ひとり未踏の地を切り拓いています*1。 *1:本作を読んで最初に思い出…

『兇人邸の殺人』

積ん読の山から取り出して、年末にようやく読めました。 今村昌弘『兇人邸の殺人』(東京創元社、2021年) 傑作『屍人荘の殺人』のシリーズ3作目。今回は冒頭から『九マイルは遠すぎる』で、さらにミス・マープルと黒後家蜘蛛の会への言及があったかと思えば…

『世界史とは何か』

ご恵投いただきました。 『岩波講座 世界歴史 第1巻 世界史とは何か』*1(岩波書店、2021年) 年末年始のおともにします。 *1:この重厚なシリーズに、「みんなで翻刻」の話が入っている(80頁)のはとてもいいですね。

『エラリー・クイーン 創作の秘密: 往復書簡1947-1950年』を読む

『エラリー・クイーン 創作の秘密: 往復書簡1947-1950年』をすこしずつ読んでいます*1。 このなかに、『九尾の猫』の梗概の話が出てくるのですが、次のくだりに驚きました。 君に梗概を送った翌日、ビルと私は映画に行き――『裸の街』を観た。もしこの映画を…

「ビートルズde英文法」はアコギの弾き語り欲を刺激される

気になりつつ4月分は聞き逃してしまいましたが、ようやくテキストも入手して、radikoで追いかけています。 佐藤良明『ビートルズde英文法』(放送大学教材、2021年) 思えば佐藤氏は、『ビートルズとは何だったのか』(みすず書房、2006年)の冒頭でも、「Wh…

ギター・マガジンのマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン特集号はたしかに永久保存版の名に恥じない内容です

「永久保存版」の看板に偽りなし、の内容でした。 『ギター・マガジン』2021年6月号 特集:ケヴィン・シールズ / [マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン]“美しいノイズ”を生み出す天才のすべて www.rittor-music.co.jp ギターマガジンを買ったのは高校生のと…

『会社議事録・契約書・登記添付書面のデジタル作成実務Q&A』

『会社議事録・契約書・登記添付書面のデジタル作成実務Q&A 電子署名・クラウドサインの活用法』をご恵投いただきました。

『LifeWear magazine』の村上春樹氏インタビューが面白い

先日、ユニクロに行ったら村上春樹氏のTシャツコーナーがあって、とても意外で驚きました。 佐々木マキ氏が手がけた『1973年のピンボール』と『ダンス・ダンス・ダンス』のデザイン、いいですね。 /本日発売\数々の名作小説やラジオ番組などを通して多くの…

『美術手帖』の「アーカイヴの創造性」特集号を買ってきた

『美術手帖』の2021年4月号(アーカイヴ特集号)を買ってきました。

3年間待った『よつばと!』15巻を30分で読み終えてしまった

あずまきよひこ『よつばと!』15巻、買ってきました。

『岸辺露伴は動かない』(ドラマ版)

原作ファンゆえの思い入れが邪魔して、初回放送はスルーしてしまったのですが、評判を聞いて再放送で観ました。とても巧く造られていますし、面白かったです。 www.nhk-ondemand.jp あの「ゴゴゴゴ」や「ドドドド」がないジョジョ、なのですが、画面の緊張感…

冒頭には「美しい謎」を : 『書きたい人のためのミステリ入門』

ミステリ好きの知人がツイッターで絶賛していたので、読みました。 新井久幸『書きたい人のためのミステリ入門』(新潮新書) 新潮社で新人賞の下読みを担当された編集者(現編集長)の方が、ミステリのお約束や書き方を解説する1冊。 私は今のところミステ…

『Business Law Journal』の休刊に寄せて

企業法務の雑誌、『Business Law Journal』が、2021年2月号をもって休刊とのことです。 www.businesslaw.jp 私も縁あって3回ほど書かせていただきましたし*1、執筆に先がけての、編集者の方々のディスカッションも、楽しく実り多い時間でした。 また何かの形…

『寺山修司の写真』

東京大学の堀江秀史先生からご恵投いただきました。 『寺山修司の写真』(青土社) 以前に堀江先生とお話した際に、寺山修司と、写真家の中平卓馬との関係の話で盛り上がったのですが*1、寺山と「写真」という、その時うかがったテーマが、本書に結実してい…

『図鑑の博物誌』と『私説博物誌』

先日の記事で触れた大阪市立自然史博物館といえば、筒井康隆氏の父である筒井嘉隆氏が初代館長を務めたことでも知られていますね。 私はこのことを、荒俣宏氏の『図鑑の博物誌』(1984年)に所収の「筒井康隆のお父さん」で知りました。 筒井嘉隆氏は天王寺…

『Accidentally Wes Anderson』

6月のブログ記事「偶然にもウェス・アンダーソン」で触れました、『Accidentally Wes Anderson』、買いました。 これは、ウェス・アンダーソン監督の映画にいかにも出てきそうな写真ばかりを集めた1冊です。 セレクトされた写真はもちろん、装丁やフォントに…

『土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ』

最近買った雑誌では、これも面白かったです。 『土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ』(マガジンハウス) このムックのシリーズでは、パート1も買いましたし、ティータイム特集号も、ひらくと真っ先にビートルズの4人がお茶する写真が飛び込んできたので買いました…

『社寺会堂から探る 江戸東京の精神文化』

私も幹事として関わっている、東京文化資源会議のプロジェクトから新刊が出ましたのでご紹介。 『社寺会堂から探る 江戸東京の精神文化』(勁草書房)です。 これは、東京の神田・湯島・上野地区にある宗教施設を、「社寺会堂」という切り口でつなぐ、エッジ…

「誰かと話したくなる映画。」

POPEYE最新号の「誰かと話したくなる映画。」特集、よいです。 情報がぎっしり詰まっていて、ディープな映画好きも、ライトな方も楽しめるつくりで、何日もかけて読み込みました。 青春映画がテーマのページで、『東京上空いらっしゃいませ』、『牯嶺街少年…

『The Official Downton Abbey Afternoon Tea Cookbook』

先日、『ダウントン・アビー クッキングレシピ』を読んだ勢いで、さらにこんな本も入手しました。 上記のクッキングレシピ本の、アフタヌーンティー版ですね。 The Official Downton Abbey Afternoon Tea Cookbook: Teatime Drinks, Scones, Savories & Swee…