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音楽、映画、読んだ本のメモ帳です

映画

Vampire WeekendのMansard Roof

本日の1曲。 Vampire Weekend - "Mansard Roof" (2008) www.youtube.com ファーストカットから思いっきり、ジャン=リュック・ゴダール監督の『ウィークエンド』へのオマージュ。 こちらは『ウィークエンド』フランス版予告編。 www.youtube.com ちなみにヴ…

ジャン=リュック・ゴダールの『中国女』

いまから20年ほど前、大学1年生のときに、映画に詳しい友人のK君から勧められて、この作品を(たしか渋谷のTSUTAYAでVHSをレンタルして)観ました。 鮮やかに尖ったところも、笑えるところも、なんだかよくわからないところも、退屈で眠くなってしまうところ…

Henry Mancini & His Orchestraの「Megeve」

shazamした曲。 Henry Mancini & His Orchestraの「Megeve」(1963年) www.youtube.com ヘンリー・マンシーニについては説明の必要はないでしょう。映画『シャレード』のサウンドトラックの1曲で、「ムジェーヴ」はフランスのリゾート地の名前。

幾原邦彦監督の映画体験インタビュー

『輪るピングドラム』のクラウドファンディング限定ブックレット『ペンギン1号責任編集!? 公式のうすい本』が届きました。 さっそく読んでみると、幾原監督インタビューのテーマは、「幾原監督の映画体験 幼少時~学生時代編」。 最初に出てくるのは、東映…

国立映画アーカイブの「MONDO 映画ポスターアートの最前線」展

すこし前に、国立映画アーカイブの展示企画「MONDO 映画ポスターアートの最前線」に行ってきました。 MONDO(モンド)とは、テキサス州オースティンを拠点に、映画館チェーンの傘下でオリジナリティあふれる映画ポスターを制作してきたアート・プロダクショ…

『アンチャーテッド』と007、そしてミッション・インポッシブル

すこし前に街中で、映画『アンチャーテッド』の貨物飛行機のシーンを見かけて、スパイ映画の歴代の名シーンを思い出しました。 まずは『アンチャーテッド』から2シーン。 www.youtube.com www.youtube.com これを観て思い出したのが、往年の007シリーズ。 ま…

『大人の科学マガジン』Vol.15「大特集 まわれ!映写機」

流れでこんなのも、15年ぶりに本棚から引っ張り出してみる。 『大人の科学マガジン』Vol.15「大特集 まわれ!映写機」(学研、2007年) 「ふろくで遊びました」のコーナーには、青山真治氏が登場(公式サイトにもPDF版がアップされています)。 動くものを撮…

『STUDIO VOICE』1999年5月号 特集「映画を作る方法」フィルムメイカーズ・マニュアル!

これも20年ぶりに再読。 『STUDIO VOICE』1999年5月号 特集「映画を作る方法」フィルムメイカーズ・マニュアル!(INFAS) 「演出」の項目は、青山真治氏が担当(48-49p)。 「あなたは今、映画を作ろうと考えている。」 「だがあなたの手元にあるのは150万…

『ユリイカ』2001年2月号「特集 青山真治 進化する映画」

これも20年ぶりに読み返す。 『ユリイカ』2001年2月号「特集 青山真治 進化する映画」(青土社) とくに黒沢清氏との対談がおもしろい。気の置けないやりとりから、いきなりスリリングに切り込んでいく。 例えば、『EUREKA』の長さを考える以下のくだり(88-…

『青山真治と阿部和重と中原昌也のシネコン!』

17年ぶりに再読。 『青山真治と阿部和重と中原昌也のシネコン!』(2004年、リトル・モア) むかし読んだときは、青山氏がブライアン・デ・パルマの撮影技術、たとえば『殺しのドレス』のタクシーのシーン(139p)や、『キャリー』の紐を目で追うシーン(140p…

青山真治『ユリイカ(EUREKA)』

Hello, HelloCan you hear me?Are your skies clear and sunny down there?Even in this rainThe breath of the breeze is reaching me here - Jim O'Rourke / Eureka (1999) 私が映画をたくさん観るようになったきっかけの1本*1*2。 今夜はこれを観返します…

黒沢清『スパイの妻』

今ごろようやく、しかもNHK総合で放送されたものを録画して観ました。 公開時に国立映画アーカイブの岡田秀則氏が、「蒼井優がパテベビー9.5mmを必死で映写する映画」と定義していたのが気になっていましたが、実際に観るとなるほど。これは単にガジェット面…

岩波ホール閉館の報をうけて

悲しい知らせがいきなりやってきました。 【お知らせ】2022年7月29日(金)を以て閉館いたします。54年間にわたり、ご愛顧頂きました皆様に心より御礼申し上げます。閉館までの上映予定、会員制度等の詳細は決まり次第、岩波ホールHP等を通じて別途ご案内い…

ウェス・アンダーソン『フレンチ・ディスパッチ』予告編

ウェス・アンダーソンの映画がなかったここ2年は、『Accidentally Wes Anderson(邦題:ウェス・アンダーソンの風景)』という、遊び心に満ちた一冊を楽しみましたが、いよいよ本家が来ました。公開が楽しみです。 www.youtube.com

エリック・ロメールをAmazonプライム・ビデオで

Amazonプライム・ビデオでエリック・ロメールの映画を観れることに気づいたのですが、期限が12/31までのようです。あと3日です。 後世への記録として書いておきますと、いま観れるのは、『レネットとミラベル/四つの冒険』*1、『緑の光線』*2、『友だちの恋…

『エラリー・クイーン 創作の秘密: 往復書簡1947-1950年』を読む

『エラリー・クイーン 創作の秘密: 往復書簡1947-1950年』をすこしずつ読んでいます*1。 このなかに、『九尾の猫』の梗概の話が出てくるのですが、次のくだりに驚きました。 君に梗概を送った翌日、ビルと私は映画に行き――『裸の街』を観た。もしこの映画を…

ジャン=ポール・ベルモンド追悼で『気狂いピエロ』を観る

RIP。今日はこれを観るしかありません。 気狂いピエロ [Blu-ray] ジャン=ポール・ベルモンド Amazon www.youtube.com もう何回観たかわかりませんが、あらためてベルモンドを意識して観ると、彼のさりげない運動神経のよさが目立ちます。 ガソリンスタンドで…

ハワード・ホークスの『男性の好きなスポーツ』が今ではDVDで観れてしまう

『大豆田とわ子と三人の元夫』の影響で、昔のロマンティック・コメディ、というよりハワード・ホークス監督の映画を観たくなっていろいろ調べてみると、『男性の好きなスポーツ(Man's Favorite Sport?)』(1964年)がいつの間にかDVD化されていたことを知…

フランソワ・トリュフォーの『恋のエチュード』の撮影に目を見張った

フランソワ・トリュフォー監督続きで、『恋のエチュード』(1971年)をDVDで。 これは脚本家の坂元裕二氏(『大豆田とわ子と三人の元夫』)が影響を公言している作品でもあります*1。 www.youtube.com 『突然炎のごとく』が男2・女1だったのに対し、こちらは…

フランソワ・トリュフォーの『突然炎のごとく』がまさかこんな話だとは思わなかった

ルビッチの『生活の設計』、そしてゴダールの『女は女である』と続けば、映画史的には次は当然これ*1、ということで、フランソワ・トリュフォー監督の『突然炎のごとく』(1962年)をDVDで観ました。 www.youtube.com 実は初見で、あの鉄橋を3人で走る有名な…

ジャン=リュック・ゴダールの『女は女である』では若きゴダールが技法で遊んでいる

ルビッチの『生活の設計』を観た流れで、ジャン=リュック・ゴダール監督の『女は女である』(1961年)も観たくなったので*1、おそらく20年ぶりに*2DVDで再見しました。 www.youtube.com 実は多くの人が言うほど*3に、この作品から多幸感や喜びを感じないの…

エルンスト・ルビッチの『生活の設計』が1933年に世に出ていたというのは信じがたい

『大豆田とわ子と三人の元夫』の最終回の感想に続いて、エルンスト・ルビッチ監督の『生活の設計(Design for Living)』(1933年)をDVDで鑑賞。 www.youtube.com 傑作です。この設定をさらに進めれば、『大豆田~』になるという意味で影響元の1本かと思い…

『大豆田とわ子と三人の元夫』はエルンスト・ルビッチの『生活の設計』のさらにその先をゆかんとするドラマだ

『大豆田とわ子と三人の元夫』の最終回、観ました。 あの映画の半券が、あの自動ドアが、あの網戸が、「物語」をなんとも雄弁に語ります。そしてあの、「ボウリング」のシーンの、友愛と幸せに満ちた感覚。 いろいろな見方があるかと思いますが、私はエルン…

『輪るピングドラム』のクラウドファンディングにささやかながら参加した

アニメ『輪るピングドラム』のクラウドファンディングに参加しました。

お茶の間にバスビー・バークレー

19時台のゴールデンタイムに、テレビを見るともなく見ていたところ、「フランキー堺がミュージカル風に踊る映画・・」という声が聞こえてきて、その映画にはたしかに心当たりがあったのですが、まさかこんな時間帯のテレビで流れることはないはず・・と思い…

『岸辺露伴は動かない』(ドラマ版)

原作ファンゆえの思い入れが邪魔して、初回放送はスルーしてしまったのですが、評判を聞いて再放送で観ました。とても巧く造られていますし、面白かったです。 www.nhk-ondemand.jp あの「ゴゴゴゴ」や「ドドドド」がないジョジョ、なのですが、画面の緊張感…

『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』

新年1本目の映画はこれでした(DVDですが)。 『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(グレタ・ガーウィグ監督、2019年) ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語 ブルーレイ&DVDセット(初回生産限定) [Blu-ray] 発売日: 2020/10/14 …

『ザ・ビートルズ:Get Back』先行特別映像

「やあ ビートルズのファンの皆さん 編集室へようこそ」 「皆に笑顔になってほしいね 今は不安の多い時期だから」 「ザ・ビートルズ:Get Back」先行特別映像|2021年8月27日(金)世界同時劇場公開! ピーター・ジャクソン監督からの、粋なクリスマスプレゼ…

『甦った世界の映画』

ご恵投いただきました。 神戸映像アーカイブ実行委員会・編『甦った世界の映画』 さっそくページをめくると、「“映画の発掘”“フィルムアーカイブ”の歩みと現在を/もっと知っていただくためのガイドブックです」との言葉が。 その言葉のとおり、わずか25ペー…

『ジュラシック・パーク』と『赤ちゃん教育』

先日、記事に書いたPOPEYEのスピルバーグ特集ページに触発され、およそ25年ぶりにスピルバーグの『ジュラシック・パーク』(1993年)を観なおしたのですが、このラスト、ハワード・ホークスの『赤ちゃん教育』(1938年)だったのですね。 (以下、YouTubeのM…