フランソワ・トリュフォーの『恋のエチュード』の撮影に目を見張った
フランソワ・トリュフォー監督続きで、『恋のエチュード』(1971年)をDVDで。
これは脚本家の坂元裕二氏(『大豆田とわ子と三人の元夫』)が影響を公言している作品でもあります*1。
『突然炎のごとく』が男2・女1だったのに対し、こちらは男1・女2の三角関係。
そしてここでも、3人が自転車で並走するシーンが印象的です。
撮影がネストール・アルメンドロスということで、あの切り立った崖の家を斜めから撮ったショットや、湖畔の家からボートで別れるショットなど、技巧を尽くした画面の連発なのですが*2、とりわけジャン=ピエール・レオーと、姉妹の姉のほうが椅子越しにキスするショットで、キャメラが振り返ると妹のサングラスに暖炉の火が写り込んでいるシーンには目を見張りました。
山田宏一氏が「世にも悲しい青春との決別の映画」と評した*3本作。ラストのレオーの一言までお見逃しなきよう。