small talk

音楽、映画、読んだ本のメモ帳です

「星野源のおんがくこうろん」第1回

なんとNHKでJ・ディラ特集という前代未聞の試みなので当然見るのですが、出てくるアーティストもファーサイド、ブラック・スター(つまりモス・デフとタリブ・クウェリ)、ディアンジェロ(『VOODOO』*1!)ということで、90年代後半にヒップホップを聴いて…

絶滅危惧しゅりとり

NHKを何の気なく流していたら、唐突に子ども2人が動物の名前でしりとりを始めて、しかもそれは絶滅危惧種の名前で、なんだこれは、と目を奪われている間に終わりました。 すぐに番組表を見たのですが載っておらず、ネットで検索してやっとわかりました。 こ…

『スマホで見る阪神淡路大震災 災害映像がつむぐ未来への教訓』

1月17日ということで*1、この本をお薦めします。 木戸崇之、朝日放送テレビ『スマホで見る阪神淡路大震災 災害映像がつむぐ未来への教訓』(西日本出版社、2020年) 「スマホで見る」にもかかわらず、ここで書籍をお薦めするのはなぜか、ということで、この…

今宵はロネッツを聴きます

ロニー・スペクター氏を偲んで。 www.nytimes.com 「Be My Baby」は、今夜おそらく何十万もの人が聴いているかと思いますが、やはり外せません。 The Ronettes - Be My Baby www.youtube.com 他には、アンダース&ポンシアによる、こんな曲はいかがでしょう*…

岩波ホール閉館の報をうけて

悲しい知らせがいきなりやってきました。 【お知らせ】2022年7月29日(金)を以て閉館いたします。54年間にわたり、ご愛顧頂きました皆様に心より御礼申し上げます。閉館までの上映予定、会員制度等の詳細は決まり次第、岩波ホールHP等を通じて別途ご案内い…

ウェス・アンダーソン『フレンチ・ディスパッチ』予告編

ウェス・アンダーソンの映画がなかったここ2年は、『Accidentally Wes Anderson(邦題:ウェス・アンダーソンの風景)』という、遊び心に満ちた一冊を楽しみましたが、いよいよ本家が来ました。公開が楽しみです。 www.youtube.com

『米澤穂信と古典部』

『米澤屋書店』を読まれた方にはこちらもおすすめです。 『米澤穂信と古典部』(角川書店、2017年) 一見すると、『氷菓』からはじまる〈古典部〉シリーズのファンブックですが、実はブックガイドとしても楽しめます。 例えば、「米澤穂信のマイルストーン」…

『米澤屋書店』

年末年始はこれを読んでいました。 米澤穂信『米澤屋書店』(文藝春秋、2021年) 冒頭エッセイのタイトルからして、「ご挨拶より本の話をしませんか」というわけで、読書エッセイ集の本書では、約700の作品*1がぎっしり紹介されています。 米澤氏が「うん。…

『新本格ミステリを識るための100冊 』

これも9月ころに読んで、ブログに書きそびれていました。 佳多山大地『新本格ミステリを識るための100冊 令和のためのミステリブックガイド』(星海社新書、2021年) 個人的にとくに面白かったのは、第8章「一発当てて名を刻む」。 本書でリストアップされた…

『メルカトル悪人狩り』

9月に読んでからご紹介が遅れましたが、2021年のベスト・ミステリでしょう。 麻耶雄嵩『メルカトル悪人狩り』(講談社ノベルス、2021年) シリーズ前作『メルカトルかく語りき』に続いて、ひとり未踏の地を切り拓いています*1。 *1:本作を読んで最初に思い出…

『兇人邸の殺人』

積ん読の山から取り出して、年末にようやく読めました。 今村昌弘『兇人邸の殺人』(東京創元社、2021年) 傑作『屍人荘の殺人』のシリーズ3作目。今回は冒頭から『九マイルは遠すぎる』で、さらにミス・マープルと黒後家蜘蛛の会への言及があったかと思えば…

エリック・ロメールをAmazonプライム・ビデオで

Amazonプライム・ビデオでエリック・ロメールの映画を観れることに気づいたのですが、期限が12/31までのようです。あと3日です。 後世への記録として書いておきますと、いま観れるのは、『レネットとミラベル/四つの冒険』*1、『緑の光線』*2、『友だちの恋…

『世界史とは何か』

ご恵投いただきました。 『岩波講座 世界歴史 第1巻 世界史とは何か』*1(岩波書店、2021年) 年末年始のおともにします。 *1:この重厚なシリーズに、「みんなで翻刻」の話が入っている(80頁)のはとてもいいですね。

『エラリー・クイーン 創作の秘密: 往復書簡1947-1950年』を読む

『エラリー・クイーン 創作の秘密: 往復書簡1947-1950年』をすこしずつ読んでいます*1。 このなかに、『九尾の猫』の梗概の話が出てくるのですが、次のくだりに驚きました。 君に梗概を送った翌日、ビルと私は映画に行き――『裸の街』を観た。もしこの映画を…

ジャン=ポール・ベルモンド追悼で『気狂いピエロ』を観る

RIP。今日はこれを観るしかありません。 気狂いピエロ [Blu-ray] ジャン=ポール・ベルモンド Amazon www.youtube.com もう何回観たかわかりませんが、あらためてベルモンドを意識して観ると、彼のさりげない運動神経のよさが目立ちます。 ガソリンスタンドで…

ストーンズのチャーリー・ワッツが亡くなった

あの涼しい顔のドラミングを二度と聴けなくなりました・・ただ残念です・・。 rollingstonejapan.com pic.twitter.com/MrPpJI0Hxd — Mick Jagger (@MickJagger) 2021年8月24日 pic.twitter.com/YUR6lckf8k — Keith Richards (@officialKeef) 2021年8月24日 …

フジロックの電気グルーヴとまりんを配信で

ライブ配信で楽しみました。 所用で電気グルーヴは後半しか見れませんでしが、「N.O.」*1から「レアクティオーン」、そして「富士山」の熱狂、画面ごしに堪能しました*2。 そんな大パーティーの余韻から、レッドマーキーの砂原良徳氏のDJへ。いつもながら硬…

フジロックのナンバーガールを配信で

ライブ配信で楽しみました。 www.youtube.com 田渕ひさ子さんのジャズマスターの、ピックアップの上部のボディ部分が(おそらくピッキングのしすぎで)剝げているのまでくっきり見えました。 「NUM-AMI-DABUTZ」のイントロのフィードバックノイズも、「OMOID…

NHKの『3分ドキュメンタリー』が面白かった

たまたま観たNHKの『3分ドキュメンタリー』、面白かったです。続編に期待します。 www.nhk.jp 「大アマゾン 最後の秘境」のイゾラド編は未見でしたが、ディレクターの方のコメントも含め、民族学調査と公開の観点からも示唆が多いものでした(知人の某文化施…

ハワード・ホークスの『男性の好きなスポーツ』が今ではDVDで観れてしまう

『大豆田とわ子と三人の元夫』の影響で、昔のロマンティック・コメディ、というよりハワード・ホークス監督の映画を観たくなっていろいろ調べてみると、『男性の好きなスポーツ(Man's Favorite Sport?)』(1964年)がいつの間にかDVD化されていたことを知…

フランソワ・トリュフォーの『恋のエチュード』の撮影に目を見張った

フランソワ・トリュフォー監督続きで、『恋のエチュード』(1971年)をDVDで。 これは脚本家の坂元裕二氏(『大豆田とわ子と三人の元夫』)が影響を公言している作品でもあります*1。 www.youtube.com 『突然炎のごとく』が男2・女1だったのに対し、こちらは…

フランソワ・トリュフォーの『突然炎のごとく』がまさかこんな話だとは思わなかった

ルビッチの『生活の設計』、そしてゴダールの『女は女である』と続けば、映画史的には次は当然これ*1、ということで、フランソワ・トリュフォー監督の『突然炎のごとく』(1962年)をDVDで観ました。 www.youtube.com 実は初見で、あの鉄橋を3人で走る有名な…

ジャン=リュック・ゴダールの『女は女である』では若きゴダールが技法で遊んでいる

ルビッチの『生活の設計』を観た流れで、ジャン=リュック・ゴダール監督の『女は女である』(1961年)も観たくなったので*1、おそらく20年ぶりに*2DVDで再見しました。 www.youtube.com 実は多くの人が言うほど*3に、この作品から多幸感や喜びを感じないの…

エルンスト・ルビッチの『生活の設計』が1933年に世に出ていたというのは信じがたい

『大豆田とわ子と三人の元夫』の最終回の感想に続いて、エルンスト・ルビッチ監督の『生活の設計(Design for Living)』(1933年)をDVDで鑑賞。 www.youtube.com 傑作です。この設定をさらに進めれば、『大豆田~』になるという意味で影響元の1本かと思い…

『大豆田とわ子と三人の元夫』はエルンスト・ルビッチの『生活の設計』のさらにその先をゆかんとするドラマだ

『大豆田とわ子と三人の元夫』の最終回、観ました。 あの映画の半券が、あの自動ドアが、あの網戸が、「物語」をなんとも雄弁に語ります。そしてあの、「ボウリング」のシーンの、友愛と幸せに満ちた感覚。 いろいろな見方があるかと思いますが、私はエルン…

「ビートルズde英文法」はアコギの弾き語り欲を刺激される

気になりつつ4月分は聞き逃してしまいましたが、ようやくテキストも入手して、radikoで追いかけています。 佐藤良明『ビートルズde英文法』(放送大学教材、2021年) 思えば佐藤氏は、『ビートルズとは何だったのか』(みすず書房、2006年)の冒頭でも、「Wh…

ギター・マガジンのマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン特集号はたしかに永久保存版の名に恥じない内容です

「永久保存版」の看板に偽りなし、の内容でした。 『ギター・マガジン』2021年6月号 特集:ケヴィン・シールズ / [マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン]“美しいノイズ”を生み出す天才のすべて www.rittor-music.co.jp ギターマガジンを買ったのは高校生のと…

慶應義塾ミュージアムコモンズ(KeMCo)を訪問した

慶應で1コマ授業をしたあとで、文学部の先生に連れられて、慶應義塾ミュージアムコモンズ(KeMCo)を初訪問しました。 7階撮影用スペースにて。 8階のギャラリーには、普通にピカソや宇佐美圭司が飾られていて驚きます。 パウル・クレー『内面の光に照らされ…

仕事中のBGMにSTUTSのビートを楽しむ

『大豆田とわ子~』経由で、最近はSTUTSをよく聴いています。 www.youtube.com この30分のビート作りの動画、仕事中のBGMにとてもいいです。 www.youtube.com 12分過ぎ、デスクにさっと飛び乗るネコがかわいい。

Kings Of Convenienceが12年ぶりの新曲を出した

YouTubeのおすすめに、キングス・オブ・コンビニエンスの新曲が出てきて驚きました。なんと12年ぶりの新作。 www.youtube.com 10数年前の名曲「Misread」。これも3分強をワンカットで行く。 www.youtube.com